内容説明 10年ぶりくらいで偶然再会した幼なじみ。なぜか彼女とふたりで、ロスへ旅行することに…。「ランドセル」をはじめ、少し笑えて結構せつない、「女どうし」を描く6つの物語。『小説宝石』掲載に書下ろしを加え単行本化。 上の文章読んで初めて「そういや女同士の物語ばっかりだ!」と気づいた次第です。しっかりしろ!あたし。やはりがんがん突き進む読書には、とりこぼしてるポイントなんかも多い模様。速度は速く、読み方は各駅停車のようにゆるやかに…って風に読みたいんですが。無理かなあ。 西加奈子さん初の短編集です(よね?)。最初のほうの作品を読んでて、やっぱり長編のほうがいいんじゃないかなーと思っていたんですけど、途中の「木蓮」を読んでるあたりからなかなかいいかもしれない、に気持ちがかわり、表題作の「しずく」を読み終わったときには「これ、いい!」に落ち着きました。 その「木蓮」は子持ちのバツイチ男とつきあう女性のある休日を描いたお話なんですけど、なんか妙に笑えます。最初のほうはその彼氏に好印象を持ってもらうために、もともと好きでもない子供相手に奮闘しては凹んだり怒ったりしてる主人公がただただ気の毒なんですが。途中からぶっちぎれて、「あんたよう子供相手にそこまで…」と言いたくなるほど辛辣にあけっぴろげに毒舌をはいていくあたりが爽快でおもしろかったです。しかも腹割って話せば話すほど、それまでさっぱりだった子供との仲が深まってるし。あげくのはてに恋人までこきおろしてる主人公はまさにあっぱれでした。 そしてダントツに好きだったのは「しずく」。同棲することになった恋人同士がそれぞれに連れてきた飼い猫2匹が主人公なんですが、このひとら(猫だけど)がまたいーい感じで。お互いきまぐれでプライド高くて、よくしょうもない口喧嘩をしてるけど、そのうちなんだかわからなくなって、飽きてまた二人で遊んでるところとか、水道の蛇口をとりあってたりだとか。飼い主の状況は刻々と変わっていってるのに、それを全く気にせずにわが道をいってるあたりがいいですねー。作者、猫好きなんだろうなぁって気がします。じゃなきゃこんなにうまく描けないと思う。楽しい話なのに、最後のえもいわれぬ切なさも半端じゃないです。それまで明るいから余計に沁みるんですかねえ。 そのほかのお話もそれぞれに味わいがあってよかったです。あとこの表紙の絵って作者本人が描いてるんですね。うまいな。絵の雰囲気が作品にあってて(当然か?)そこもいいなと思いました。 しずく
|
| << 前記事(2007/07/23) | トップへ | 後記事(2007/07/26)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|---|
「しずく」西加奈子
しずく西 加奈子 (2007/04/20)光文社 この商品の詳細を見る 様々な女同士を描いた初の短編集です。 長編も良いがこの短編集はすごく良かった。 ...続きを見る |
しんちゃんの買い物帳 2007/07/26 17:06 |
「しずく」西加奈子
しずく 西 加奈子 ...続きを見る |
ナナメモ 2007/07/27 21:39 |
しずく 西加奈子
装丁は池田進吾(67)。装画は西加奈子。「小説宝石」2006年4月号〜12月号二ヵ月ごと掲載に表題作書下ろしの初短編集。 ・ランドセル:フリーランス・イラストレーターの私、すぎたみちこ三十一歳は幼馴染のくみちゃん& ...続きを見る |
粋な提案 2007/08/03 06:27 |
西加奈子「しずく」のねこ達。
自由すぎる 関西の女。 ...続きを見る |
末っ子長女にしえみのイラスト日記 2007/08/12 14:41 |
『しずく』西加奈子 を読んで
しずく (光文社) 西 加奈子 souiunogaii評価 内容紹介 忘れてた あなたがずっと守ってくれてたこと 10年ぶりぐらいで偶然再会した幼なじみ。なぜか彼女と2人で、ロスへ旅行することに(ランドセル) 会えば殺意を覚える相手、マリ。34歳の私にできた、バツイチだけど素敵.. ...続きを見る |
そういうのがいいな、わたしは。(読書日記... 2009/02/22 18:33 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
西加奈子さんは読むたびに好きになっていく。 |
しんちゃん 2007/07/26 17:10 |
前に「さくら」で犬が好きなのかな?って思った西さんですが、猫もなんですね。猫に対する愛情が感じられました。 |
なな 2007/07/27 21:41 |
>しんちゃん |
まみみ 2007/07/27 22:35 |
>ななさん |
まみみ 2007/07/27 22:37 |
| << 前記事(2007/07/23) | トップへ | 後記事(2007/07/26)>> |