内容説明 幼い頃に家を出ていった父親と再会した高校生の風子。その夜、不思議な「星歌い」の少年に出会い−。表題作のほか、現代を生きる女性の、目に見えず手に取れないものへの思いを巧みに描いた全3編を収録。 最近注目してる作家さんである、朝倉かすみさんを輩出した文学賞がらみの方だと思って読んだんですが、もしかしたらまったくの思い違いかも。でもとても雰囲気のあるお話たちでした。 このタイトルと、この表紙の絵の感じから透明なさわやかな話かと思いきや、意外にどろっとしてて暗い部分もあったりして、そこにもびっくりでした。個人的にど・う・し・て・も生理的に受け付けないことが描かれてるんで、ちーっとも好きじゃないんですけど、気になるお話。よくわかんないけど、わかりたいと思うから余計に魅かれるのかもしれません。 首筋からすうすうと抜けてってしまってるものって一体なんなんだろうとか。 今後風子とおとうさんはどうなっちゃうのだろうとか。 何度読み返したってわかんない(と思う)のに、つい読み返してしまうような、そんな力を感じました。 で。 2話目の「天国日和」は好きでした。明るくないけどこういうのは好き。 ある日知らない人から手紙が届いたけど、どうやらその人はもう死んでいて。その日から少しずつ部屋にあったことのないその人の気配が漂いだして、主人公はゆっくりとそれに親しんでいきます。そしてお墓参りに行ったときに出会った彼の親友が、そのうち主人公の家にいりびたるようになり……ってな話なんですけど。 こう書くとこの話の良さが全然伝わらない気がするんですが、なんかいいんですよ。このひっそりとした感じが。読んでるとどんどんこっちの気持ちまで暗くひっそりと透明に澄んでいくような気がするんです。 …あれですかね、これがこんなにしっくりくるのは、わたしの今の心情が反映されてるだけなんですかね。 普通に健康で気持ちも健やかな人が読んだらどう思うんだろう。 単にどよんとしておわりなんだろうか……すいません、そうなってしまったら。 ま、でも素敵な雰囲気なので。期待の新人と言っていいと思います。一度読んでみてもらいたいです。 夜の空の星の
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