今日何読んだ?どうだった??

アクセスカウンタ

zoom RSS 「リアル・シンデレラ」 姫野カオルコ

<<   作成日時 : 2010/07/06 21:06   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 3 / コメント 8

リアル・シンデレラリアル・シンデレラ
姫野 カオルコ

光文社 2010-03-19
売り上げランキング : 1009

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

内容紹介
誰もが知っている「シンデレラ」の物語。その物語をテーマに文章を書こうとしていた私が紹介された一人の人物――倉島泉。複数の関係者から話を聞いた私は、彼女に興味を持つ。多くの証言から浮かび上がってきた彼女の人生とは? 本当の幸福を知りたい人に贈る、姫野カオルコ待望の長編小説。

発売直後くらいから、ネットの本読みお友達が「これいい!いいよ!!」と大プッシュしていたこの作品。そんなに言うなら……と図書館に予約して、回ってきたあたりに直木賞候補になったというニュースが耳に入りまして。おおジャストタイミングだ!早く予約しといてラッキー♪くらいの気軽な気持ちで読んだところ。

すごいインパクトでした……客観的には地味な話なのに。大きな事件が起こるでもなし、強い感情が描かれるでもなし。なのにきっと、このおはなしはいつまでも心に残ってしまうだろうなという、そんな予感がします。
いい話なんです。だけど読むとすごくせつないしつらい。ひとに薦めたい気もするけど、いつもみたいに「おもしろいから読んで!」とぐいぐい行けないというか……大切なひと、わかってくれそうなひとにそっと手渡したい、そんな物語です。

読む前にあまり先入観与えたくないのですが、これ……内容書かずに感想書くの難しいなあ。
はじまりは、とあるライターの「シンデレラ」の物語に対する違和感でした。この女そんなにいいひとですか?との問いに上司が返したこたえは「ならば倉島泉という女性を取材してみろ」でした。そこからはじまる、泉にまつわる物語。彼女の周りの人物が、入れ替わり立ち替わり、彼女の生い立ちや人となりを語り始めます。

途中の時点では、萩尾望都さんの某有名作品に似てる?とか思ったんですよ。でもそういうわけでもなく。単にひたすらイヤな母親でしたね……何このババア!と何度思ったやら。でもこういうひとはきっとそのへんにも普通に存在して、…そのリアルさがまたじわじわ来ましたね。
このバ…いや、母親だけならまだ我慢できたかもですが。いやいやどうしてこのタイトルですから。なんだってそんな展開に……?とか、また変なフラグが立った!?てな感じのエピソードが続々と語られてゆきます。

泉さんは周りのしあわせを祈って、喜んでいただけなのに。
弱くてずるくて自分のしあわせを優先する、ごくごく普通のひとたちの多くはそれを理解できず、理解できないからこそ遠くに置きたがった。

その傾向が顕著だったのが女のひとだった、ってところがまた興味深かったです。
泉さんはほとんどおしゃれもせず、畑仕事ばかりしてるし、それに比べたら女性としての魅力は自分の方が高い!とみんな思っていたはずです。でも無意識ではそうじゃなかった。みんな泉さんの魅力を恐れていた。
なんていうか……以前読んだ漫画で、「女の子の人口の0.001%くらいは 大きくなっても 大人にならず おばさんにならず 妖精になる」ってフレーズがあったんですが、それに泉さんは近いかも。生臭くなくて、うるさくなくて、少し遙かな遠い存在。夜空に浮かぶ月のような雰囲気。


そして、そんな泉さんを好意的にみる男性が少なからず存在していたのも事実でした。
そういう男性の多くが、泉さんがもともと生まれ育ったところじゃない場所の住人だったっていうのもなんだか哀しかったです。先入観さえなければ、あんなにも、あれほどまでも素敵なひとに気づかないわけないのに。


いろいろと書きたいことがありすぎてきりがないのでこのへんでやめますが。
読んだ方に聞きたいのは……これってハッピーエンドなんですよね?ハッピーエンドにするには、ものすごくファンタスティックな想像をしなければならないわけですが、どうしてもそうであってほしいのはわたしだけじゃないですよね??
毎度よい作品、すきな作品に出会ったときは、登場人物のその後のしあわせを祈るわたしですが、今回のこの物語ほど強くそれを願いたいと思ったことはありません。
無垢で清らかでうつくしい「本当のシンデレラ」。読めてよかったです。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(3件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
「リアル・シンデレラ」姫野カオルコ
JUGEMテーマ:読書 ...続きを見る
ナナメモ
2010/07/09 21:57
リアル・シンデレラ  姫野カオルコ
リアル・シンデレラ(2010/03/19)姫野 カオルコ商品詳細を見る 内容紹介 誰もが知っている「シンデレラ」の物語。その物語をテーマに文章を書こう... ...続きを見る
banchiの風と海とお酒と本が好き
2010/07/10 17:28
姫野カオルコ『リアル・シンデレラ』
リアル・シンデレラ著者:姫野 カオルコ販売元:光文社発売日:2010-03-19おすすめ度:クチコミを見る 歪というリアル。 内容(「BOOK」データベースより) 童話「シンデレラ」について調べていたライターが紹介された女性、倉島泉。長野県諏訪温泉郷の小さな旅館の子として.... ...続きを見る
時折書房
2010/07/11 06:27

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
読んだ後、暫く余韻にひたってしまう物語でしたね。
泉のような清らかさを持ちたいって言うのはおこがましいけど、清らかな人の存在に気がつくようになりたい。
なな
2010/07/09 21:59
はじめまして、、、
幸せってひとそれぞれなんですよね。
僕はこの物語はハッピーエンドだと思っています。
TBさせて頂きました。
banchi
2010/07/10 17:28
>ななさん
こんばんは。
残りますよね……それなりに消化しないと、他の物語が読めないほどに。
そうなんです、あの清らかさは努力して得られるものではなさそうなのですが、せめてその清らかな人を貶めたり傷つけたりしないひとになりたいです。
まみみ
2010/07/10 21:21
>banchiさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
そうですね、泉さんはきっと幸せだったんですよね。ハッピーエンドだと言ってくださって安心しました。わたしも本当にそうであってほしいです。
こちらからもTBさせていただきますね^^
まみみ
2010/07/10 21:23
おはようございます。
TBさせていただきました。
ハッピーエンドというような相対的な尺度を超えた、崇高な次元を、私は感じました、とか。
時折
2010/07/11 06:29
>時折さん
こんにちは。コメントとTBありがとうございます!
確かにおっしゃるとおり、そういう次元を超えた何かに到達してるとも考えられますね……
いろんな方の意見が聞けて興味深いです。もっとたくさんの人に読んでもらって、感想を聞きたい作品だなあと思います。
まみみ
2010/07/11 17:10
お久しぶりです。
最近ぼちぼち更新を再開しております。よろしければ、またお付き合いを。

妖精…すごい。なんかぴったり。
私はなんだか仙人のようだわ、と思ってたけど、要請のほうがしっくりきます。
なんだかいろいろな解釈ができそうな、物語でした。
読んでるときと、読み終わったときと、しばらく経ってからで、感想違うような。
面白かったです。
ちきちき
2010/08/28 21:59
>ちきちきさん
わー、お久しぶりです!こちらも更新がぱったり途絶えております……わたしこそ今後のお付き合いをお願いいたします。ひらにひらに。。

そう、仙人とも思ったんですけれど。なんとなーくこっちのイメージの方が近いかな?ということで妖精に。
いろんな意味ですごい作品ですよね。

ここのところ全然本が読めてないのですが、ちょこっとずつでもまた読めたらいいなあと思います。
ちきちきさんのサイトも参考にさせていただきます!
まみみ
2010/09/08 22:36
「リアル・シンデレラ」 姫野カオルコ 今日何読んだ?どうだった??/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる