「野ブタ。をプロデュース」 白岩玄
内容説明
舞台は教室。プロデューサーは俺。いじめられっ子転校生(キモチ悪いほどおどおどしたデブ)を人気者にすべく、俺はプロデューサーを買って出た! 『文芸』掲載を単行本化。第41回文芸賞受賞作。
10月25日更新。
ええと,ドラマ化の影響で大変アクセス数が増えてます。
見てくださってる方ありがとうございます。
ただ,以下に書いてる文章でこのドラマの概要はわかりませんので。
すんません,読み損になるかと。
ドラマ見てませんが,あたしが知ってる情報をとりあえず
お伝えしますと
・ドラマのプロデューサーは,題名のインパクトでドラマ化を決めた。
・原作のノブタくんは男の子。外見はきしょいが中身はいい奴。
・ドラマのようなイジメはなし。「なかったもの」として扱われてた(確か)。
てとこですか。たぶんもうノブタを女の子にしたあたりで
原作と全然違う感じになると思いますよ。以上,追加補足事項でした。
以下は半年前に書いた,原作の感想です。
「イケメン」とやらで話題だった作者と,その題名のインパクトで気になってました。
基本的には作家とか声優とかお笑い芸人とか,
そういう人達の顔はどーでもいいです。
芸で勝負してる人達には関係ねえだろ!っつーか。
おもしろくもないのに人気でて調子乗っちゃう人も多いしなぁ。
とかなんとか,どっちかというとテンションも期待度も低めで読んだところ。
…わたしは非常に楽しめました。
アレですね。題名や内容説明に惑わされて読んだ人は,読後「…」ってなるような
なんともいえない感じがよかった。
太宰治の「人間失格」を読んでこれは絶対自分のことを書いてる!と
思った人がいたように。そんな読者がこの作品にもいるのかなぁ。
ちょっとネタバレになりますが(未読でこれから読む気ある人注意)
主人公の空洞感とか,まんま「ハリネズミのジレンマ」に陥ってるところとか
自分をプロデュースしてる感覚などは非常に共感できました。
…て,10歳くらい年上のあたしがまだそのレヴェルでいいのかと
悩むところなんですか,ここは。
作者はあたしより6歳くらい下なわけですが,その年代,結構マジメに
友達関係築いてる子らも多いのねぇ…と,発見してみたり。
野ブタくんと,そして主人公のこれからがしあわせなものでありますように。
と読み終わったとき少し思った。