「この本が、世界に存在することに」 角田光代
この本が、世界に存在することに
posted with 簡単リンクくん at 2005.10.29
角田 光代著
メディアファクトリー (2005.5)
通常2-3日以内に発送します。
メディアファクトリー (2005.5)
通常2-3日以内に発送します。
内容説明
本への愛情をこめて角田光代が描く新境地。泣きたくなるほどいとおしい、ふつうの人々の「本をめぐる物語」があなたをやさしく包みます。心にしみいる9つの短編を収録。
角田さんの,本にまつわる短編集。
個人的に,角田さんの作品では普段の恋愛モノより,こういうエッセイのような
恋愛だけに限らない話の方が好きです。
そしてこの作品は,今まで読んだ中でもかなり好きなほうです。
初期作品よりだいぶ上手になられましたね。ってえらそうですが。
直木賞とる前からずっと応援してた方の成長が感じられるのは
うれしいです。
9編とも,たぶん元になる作品があるんだろうな…と思うんですけど
ほとんど全く,何にインスパイアされて書かれたのか理解できず
自分自身の読書量の少なさを痛感いたしました…
たくさん読めた時間があったとき,一体何をしてたんだろうなぁ。
そしてそれを埋め合わせるように…というかもう中毒のように本を
読み漁る日々です。そりゃあもうほかの事すべて犠牲にするような
イキオイで。
一冊読み終わったら,もう次の作品に手が伸びる…
もっと一冊一冊を大切に読もうと思うんですが。
時々出会う,はっとした作品,心に残った作品などは,あらためて
買って手元に置くようにしてるんですが。
ほとんど流れるように読み終えていく本の山を見るにつけ,
自分の中に何らかの形で残っているのか疑問を感じたりします。
きっと無意識のところで,大切な言葉の数々はしまわれていってて
これからの人生で迷ったときやつまづいたときの支えになってくれる。
そして嬉しいときや楽しいときも,ふと何かの作品の一節を思い出す。
これからも本とはずっとつきあっていきたいです。
そしてわたしも,角田さんがあとがきで書かれていたように
誰かと今まで読んできた本について,直に会って語りたいなと思いました。