「空を見上げる古い歌を口ずさむ」 小路幸也
内容説明
兄さんに、会わなきゃ。20年前に、兄が言ったんだ。姿を消す前に。「いつかおまえの周りで、誰かが「のっぺらぼう」を見るようになったら呼んでほしい」と…。第29回メフィスト賞受賞作。
小路さんの初作品。
なんというか不思議な話でした…ジャンルでいうとなんなんだろう?
ミステリー??
自分の子供が,なぜか「誰もがすべて‘のっぺらぼう’に見える」と言いはじめて
主人公は姿を消した自分の兄を思い出す。
20年間まったく会っていなかった兄さんと再会して,昔話が始まる…
というお話。
話の組み立てがちょっと無理あるかな~と。
お兄さん,昔話長すぎですよ?あたしがその場にいたら,きっと途中で
意識飛ばしてる。
内容はおもしろかったです。
わたしも小2で転校するまでは,社宅に住んでいたので
その頃のことを思い出しました。
社宅の中庭にあったブランコから夕日を眺めたこと。
みんなで雨の日,傘を寄せ集めてちいさいドームみたいなのを作って
中に入ったこと。
逆上がりや,自転車の乗り方を同じ社宅に住んでた年上のお姉さんに
教えてもらったこと。
小さい頃の思い出がわらわらと…っ!!
あ,あと交番が近くにあったっていうのも一緒だった。
小銭を拾って届けたら,そのお金をくれるっていうのは普通に行われてる
ことなんだねぇ…
あたしは昔妹と100円拾って届けたら,50円ずつわたされて帰されて
ものすごく不当な仕打ちを受けた気になったんですが。
だって誰かのお金なのに!!10円ガム10個も買えるのに!!(←当時たしか5歳)
その時,このお話に出てたおまわりさんみたいなセリフを言ってくれたら
納得したのにな~。
ああまた脱線しまくってるよ。
ノスタルジックで,切ない。そんなお話でした。