「そろそろくる」 中島たい子
内容説明
30歳を過ぎたイラストレーターの私。仕事もちょっとうまくいかないが、「そろそろくる」ころ、癇癪、イライラ、過食…。PMSと折り合っていこうとする女性の恋をユーモラスに描く。
前作の「漢方小説」からきて今度はまたPMSがテーマ。
…中島さんはもう‘健康系’物語を書いていかれるんですかね~
って最初2作で決めんなって話ですが。
恋だけじゃなくて,仕事やら家族やらいろんなことが語られてます。
恋愛小説だけどそんなに恋愛ばっかり書いてないから読みやすいな。
ただPMSって,やっぱり男の人にはピンとこない症状なんでしょうか。
月1で来るあのもやーんとした感じや諸症状。
人によってほんとに差があるようで。あたし自身はそうでもないですが
友達のお母さんなんか寝た状態から動けないって言ってたしなあ。
ほんとに万引きしたくなる人もいるらしい。
うちの母親は掃除がしたくなるそうです。それはいいことだな!
娘のあたしはいつも以上に不精になるというのにな~。
この主人公はかなりPMSが強い方です。そしてその真っ最中の記憶が
なかったりするようで。…これは結構人間関係に影響しそうですなあ。
ま,出てくるキャラ出てくるキャラいろいろありまして,そのうちまあ,
こんなあたしでもいいか…と自分を受け入れていく物語。だと思います。
主人公はイラストレーターをしてて,友達も美術系の人が多いんですが
やたら描写がリアルだなあと思っていたら作者が美大卒なんですね。
納得。
主人公のキャラ設定が,基本部分は前作の主人公と変わらない気が
するんですが,こういうキャラが好きなのかな。書きやすいとか。
作者の中島さん自身がこういう方なんでしょうか。
独特のユーモアと個性的で変わった登場人物が好きなので,今後も
応援したい作家さんです。