「秋の花」 北村薫

秋の花 (創元推理文庫)秋の花 (創元推理文庫)
北村 薫

東京創元社 1997-02
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内容紹介
幼なじみの真理子と利恵を待ち受けていた苛酷な運命――それは文化祭準備中の事故と処理された一女子高生の墜落死だった。真理子は召され、心友を喪った利恵は抜け殻と化したように憔悴していく。ふたりの先輩である〈私〉は、事件の核心に迫ろうとするが……。生と死を見つめ、春桜亭円紫師匠の誘掖を得て、〈私〉はまた一歩成長する。


久しぶりのこのシリーズです。
随分前に読んだからほぼ忘れてましたが、作品中の時間はゆっくり進んでるんですね。最初1年生だった(たしか)のに、もう卒論とか言ってるもんな~~。
相変わらず才気ばしってるというか、勉強できる子なんだろうなっていう感じが文章のそこかしこから散見されます。友だちも賢くておもしろそうだし。ギャグのセンスはどうかと思うけど。…いや、それは時代のせいなのか……。

今回は初めて‘生死’が絡んだお話でした。軽く‘殺’もか?
幼馴染の女の子の墜落死。事故なのか自殺なのか、それとも……?
(私)は先輩としてその真相を調査するのだが…というお話。今までは短編集でしたが、今回は長編でした。200Pくらいだから中編か。
ひとりで調査して、考えて、そうするとまた‘謎’が増えて…で手に負えないなと思ったところで真打ちの円紫師匠の登場です。
毎度ながらあざやかに謎を解き明かしてくれました。なるほどねえ。

物語の最後もきっぱりすっきり終わってないところが、らしくてよかったです。
これからが期待できるというか、余韻を残したというか。
親友を失って心のトンネルに入り込んでる利恵ちゃんが、今後どのように回復するのか。それを見守るのはわたしたち読者の役目ではなく、(私)をはじめとするこの世界に生きる人たちなんでしょう。
その代わりにわたしは、わたしの世界での問題に対峙していけと。そういうことですかね?

本当にひさかたぶりでしたが、やっぱりおもしろいなー。
イキオイついてるし、このあとの物語も続けて追いかけたいと思います!

秋の花

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  • 秋の花*北村薫

    Excerpt: ☆☆☆・・ 『空飛ぶ馬』『夜の蝉』に続く 円紫さんと私シリーズ第三弾。 [私]が卒業した女子高で起きた事件(事故?)に関わる物語である。 ミステリィでは当たり前の人が死ぬということが.. Weblog: +++ こんな一冊 +++ racked: 2006-12-08 12:57
  • 「「秋の花」 北村薫」について

    Excerpt: 「「秋の花」 北村薫」について 北村さん自身性善説論者ですからね、人は簡単に人を殺せるものって思ってないのでしょう。『ターン』とかでも主人公は決して悪質な行為には走らないですし。 Weblog: 愚かな深海魚は幻影の海で泳ぐ racked: 2006-12-10 08:52
  • 「秋の花」北村薫

    Excerpt: 秋の花 今回はシリーズ3冊目にして初めての長篇です。しかも事故か自殺かそれとも・・・という人の死が出てきます。死の真相を探るというのが目的なのではないけれど、一人の女子高生のためには、そこを避け.. Weblog: 本のある生活 racked: 2007-02-26 23:48