「ようちゃんの夜」 前川梓

ようちゃんの夜
前川 梓著
メディアファクトリー (2006.8)
通常2-3日以内に発送します。


内容説明
今年の始まりからあの夏の夜にかけて、私はようちゃんの隣で過ごしていた、と思う-。繊細で濃密で、そして時に残酷な10代の女の子たちのヒリヒリとした日常を、詩的な表現で鮮やかに描き出す。

メルマガ「児童文学評論」で見つけた一冊です。児童文学…なのかなあ。

遺書を書いては、毎月一回定期更新しているようちゃん。屋上のフェンスの上を歩くようちゃん。バス停で、目の前のものすべてを潰していくようちゃん-。ようちゃんは、ようちゃんの世界を主人公(アサコ)にだけ見せる。アサコはそんなようちゃんから目をそらすことができず、時折彼氏の前ではようちゃんのふりすらしてみせる……

というようなお話。うーん、うまく要約できんな。
ようちゃんはかなりな不思議ちゃんなわけですが、不思議ちゃんという名前ではくくりきれない部分も確かにあって、そのギリギリな感じが物語を読み進めるうちに、じわじわと読者の心に入り込んでいきます。そして同時に、主人公の心にも。
この危うさ、見ていられないけど、つい見てしまう。ようちゃんにはそんな魅力があります。

高校生の女の子で、こういう子ってきっといるんだろうな~と思いつつも、当時の自分の姿からはかけ離れてるので、…ううん。むしろようちゃんから目を離せないアサコに共感するかな。ようちゃんみたいな子が近くにいたら、わたしもアサコみたいに感じてたと思う。

アイデンティティが確立してない時期に、こういう強烈なキャラが近くにいたらそりゃ影響も受けるよな……。ようちゃんのこの危うさは、きっとこの時期が過ぎたら無くなってしまうものだと思いますが。このまま持ったまま、大人にはなれない気がするので。

作者の前川さんはこの作品で、ダ・ヴィンチ文学賞の大賞を受賞されたそうです。デビュー作としてみるなら、かなり力のある方だと思います。前川さんの次回作に期待します。

ようちゃんの夜

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