「薄闇シルエット」 角田光代

薄闇シルエット
角田 光代著
角川書店 (2006.11)
通常2-3日以内に発送します。


内容説明
ハナは下北沢で古着屋を経営している37歳。ある日、十年来の付き合いの恋人から結婚を迫られたことをきっかけに、恋愛と仕事について模索していくことになり…。生き惑う女性の心情を切々と綴る長編小説。

恋愛も仕事も順調。そう思っていた主人公が、長い付き合いの恋人から「結婚してやる」てなことを言われたあたりで「なんかつまんねぇ」と思い始め。一旦そう思ってしまうと、あれよあれよといううちにいろんなことがぎくしゃくとしはじめ…という様子がとてもリアルに描かれてました。リアルすぎて逆に怖いよ。なんか人事じゃないよ…と我がことのように感情移入するわたし。

結婚することに特に意義を見いだせないけど、かといって仕事だけをバリバリやっていくとかそういう気分でもない。そういうのって、世間的には単に逃げてるだけって映るのかなぁ、やっぱり。
なんかその二者択一的な考え方というか、見られ方に反発しがちな性質なんで、この主人公のハナの考えてることには非常に共感できました。

共感できたからこそつらかったこともありまして。
いろいろと今まで刃向ってた母親が倒れて、その後その母親から何にも受け継いでない自分に気づいたり。
仕事をがんばる方向性が、共同経営者のそれと異なった結果、自分が取った道を進むうえでもいろいろ困難が待ち受けていたり。
角田さんの描かれるそれは、なんていうか本当にリアルでやさしくない。でもそれが現実なんだろうなあって、ちょっと悲しくなるくらいに。

このあとハナはどんな風に生きていくんだろう。また凹んだりくじけそうになったりしながらも、なんとかやっていくんだろうな。やっていくしかないんだろうな。

人生のきびしさみたいなのを垣間見させてもらいました。
表紙絵はかわいらしいですが、結構シビアなお話です。

薄闇シルエット

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