「人生激場」 三浦しをん
内容説明
身持ちはかたく、身のまわりは(なにかと)騒がしい二十代(後半)。プレーンな日常を「非日常」に変えてしまうマジカルなツッコミと冴えまくる嗅覚。『週刊新潮』も白羽の矢を立てた気鋭作家の身辺雑記集。
ええと。
一度読んでるのにきれいに忘れてまた読んでしまいました。
そして当時と違う感想を少し抱いてみたり。これ、たしか初期のエッセイ集なんですが、最近のしをんさんのブログ「ビロウな話で恐縮です日記」とかその他エッセイと比べてみると、まだ比較的おとなしい印象を受けます。
まだ懐に刀隠したまま書いてます!てな感じ?
それでも十分おもしろいところが、さすがというかなんというか……。
週刊新潮に書いてたらしいのに、読者を置いてけぼりにするかのごとき暴走っぷりはただ笑うしかないですな。
自分でもブログ書いてるんでわかるんですが、日常を非日常に変えて描いてみせるって難しい。それができる人が作家になるんだとしたら、しをんさんはやっぱり作家の適性おもいっきりあるんだなと。
ご本人は「作家以外の職業の適性はまるでなかった」と何かで言われてましたが、これだけ適性がある仕事に巡り合えたのはすごい幸運なことじゃないかと。
つくづくこの才能を見出した編集者の人には頭が下がりますです。
何度読んでもおもしろい、身辺雑記集。
そしてこんなおもしろいしをんさんがブログを公開してますから!
ファンで知らない人(いないとは思うが)いたら、ぜひとも探して読んでみましょう。
腹がよじれて苦しいこと請け合いです。
現在新刊の「きみはポラリス」読書中。
これも一風変わった恋愛短編集で楽しいです。そちらの感想はまた後日。