「てるてるあした」 加納朋子

てるてるあした
加納 朋子著
幻冬舎 (2005.5)
通常2-3日以内に発送します。


内容説明
親の夜逃げのために高校進学を諦めた照代。そんな彼女の元に差出人不明のメールが届き、女の子の幽霊が…。謎が解ける時、照代を包む温かな真実が明らかになる。不思議な街で暮らし始めた照代の日々を描く癒しと再生の物語。

以前読んだ「ささらさや」に続く話だ、と事前情報を得ていたんですが、登場人物がかぶりこそすれ雰囲気はまた全然違うお話でした。
享楽的で奔放、無計画に生きてた結果、夜逃げするはめになった両親。そのせいでせっかく受かっていた高校にも行けず、両親と別れて遠い親戚の家に世話になることになり…と、最初はもうこれでもか!てくらい悲惨な状況に叩き込まれてる主人公・照代が不憫でした。うう。

困った親を持ったことは子供に罪があるわけじゃないけど、それによって被る迷惑は全部ひっかぶらないといけないんだよな~。人生に絶望したり、くじけそうになったり。ふと気を抜くと涙が出そうになったり、出たりするのはしょうがないんじゃないかな…あたしが照代でも泣く、きっと。でもこの子は泣いてるだけじゃなくて、自分で自分の道を切り開こうとしていろいろ頑張ってて。バイトして生活費稼いだりだとか、来年地元の高校を受けなおすために、再度受験勉強してみたりだとか…よくやってるよ。ちょっとくらい性格かわいくなくても、いい子です。つーかこんな目にあってたら少しくらい性格曲がるよね。

そんな照代を、温かくやさしく見守る近所の人たち。ここに前作のヒロイン、さやさんが入ってたりします。みんなそれぞれ孤独だったり年老いていたり貧乏だったりするけど、支えあって楽しくたくましく生きてます。周りの人がこういう境遇だからこそ、照代もくさらずに(そりゃたまにはくさってたけど)頑張れたのかもなぁ。

そういう「日常」のはなしと、さやの息子・ユウ坊や家に出る幽霊にまつわる「非日常」なはなしと。ふたつが混じり合って、話は佳境に入っていくわけですが。…またしても落ちが途中で読めてしまい、なんかそのへんが残念ではありました…なんで純粋に読めないのか、あたしは。でもそれはそれで置いておいても、なかなかに心にくるものがある終わり方でした。結局照代は母親を許すことができた…んだよね?「親を許す」ってのはなかなかに難しいものがあるので、この年でそれを成し遂げた彼女は素直にすごいなと思いました。

どうもこれ、去年深夜枠でドラマ化もされてたようで…終わってるとなると見たかったような。しかしこんな内容で深夜見てると気がめいりそうだけどな…昼枠じゃいけなかったんでしょうか。

加納さんの作品で積読本が結構あるんですが、これでやっと一冊消化~。
さて、次は何を読みましょうか。

てるてるあした

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