『狼には気をつけて』(全2巻) 遠藤淑子

狼には気をつけて 第1巻 (1) (白泉社文庫 え 1-12)狼には気をつけて 第1巻 (1) (白泉社文庫 え 1-12)
遠藤 淑子

白泉社 2008-09-12
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<内容紹介>
「フォレスト君、キミの仕事はわたしの盾よ」-大企業の社長の一人娘・アレク(サンドラ)は、私立探偵キース・フォレストをボディーガードに雇い、祖母のもとに旅立った。それは大富豪アーヴィング一族の遺産争奪レースの始まりだった!6歳でMITに入り、10歳にしてわけありで入院中の父親に代わって会社を切り回す天才少女・アレクと、厭味なくらい大人びたお嬢様に振り回される探偵フォレストのデンジャラスな活躍を描くシリーズついに文庫化!!

続きが出ないなと思ってたら完結してたとは…遠藤さんの作品ってそういうの多い気がする。
さみしいよなー。どこで終わってもいい話として描いてあるから文句はないけど、さみしい(←文句じゃないのか?)

文庫化されて改めて読み直してみましたが、いやーやっぱりいいですね。
この↑上の内容紹介では伝わらないものがたくさんある感じ。遺産争奪レースは実際行われてるんですが、大多数の人が想像する(であろう)ハリウッド的な雰囲気はあまり、というか全然ないです。
なんていうか…ローテンション?いや、冷静っていうの?車爆破されようが、崖っぷちにおいつめられようがどこかにゆとりがある感じ。しかもそれを醸し出すのが10歳の女の子ですよああた!スゲー。

そしてこの話は単に収録作の一遍なだけで、あとはまた別のドラマが展開されてます。
どれもこれもかなり派手な展開なはずなのに、やっぱりどこかローテンション。これが遠藤作品の醍醐味ですかね。

醍醐味といってこの作品で特筆すべきは、やはり心の傷…というか問題の描き方ですか。
昨今のドラマや映画ってこれ扱ってるのが非常に多くて、しかもそれをややヒステリックに扱うので見てるこっちもずどんとくるんですけど。この作品はそれがすごく上手です。アレクもフォレストくんもそれぞれ負うものがあるのに、さりげなく隠して生きてる。たまにふとした拍子に出たとしても、お互いそれを上手に受け止める。ああなんかうまく書けないんですけど、見てるこっちの気持の動かし方が絶妙なんですよ!!
わたしもかくありたいものよのう……とどっかの城主の幼少時みたいな口調で言いたくなるほどです。

とりあえず読んでみる、ってのはどうですかねえ。
アレクはかっこいいし(注:女の子です)、フォレストくんも男前です。男前コンビです。
あと「コミック版を持ってるから文庫版はちょっと…」とか思ってる人は、2巻のおまけマンガを読み逃すときっとずっと後悔することになるから買いましょう。立ち読みじゃなくて。できれば1巻も。それだけの価値、あると思います。

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