「カラスの親指」 道尾秀介
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内容説明
詐欺を生業とする中年2人組の生活に、1人の少女が舞い込んだ。2人は戸惑うが、同居人はさらに増え「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。失くしたものを取り戻すため、過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは!?
BK1で上記説明を目にして「おもしろそうじゃん!」と借りたのはいいんですが、実はわたしこういうクライムノベル系は苦手なんだったよ。と気づいたのは読み始めてからでした。
だから最初のほうはしんどかったですね~。特に主人公の過去語りのあたり。
途中でもうやめようかと思ったくらいでした。
ぐいぐいとおもしろくなったのはやはり後半ですか。
それまでの人生の大逆転をかけて、いちかばちかの大詐欺を企てた彼らとその結果が描かれるんですが、このへんとってもおもしろいです。手に汗握る展開の連続です。
そしてさらに後日譚が描かれるんですが、またここが……。いやいや、道尾さんってこういう作家さんだったよなぁ。としみじみ感じさせてもらいました。
なんかよくわからん感想になってるのは、ネタばれするのが怖いからですね。
途中読むのが辛くなったわたしは、他のお友達ブログのこの作品の感想読んでしまって、最後のキー人物を知ってしまったのがなんていうか悔しかったので…これから読む人は、あまり他の感想読まずにいきなり読んだほうがいいですよ。ってことを言っておきます。
はー、でもこうきたかー。全然予想外で、裏切られまくっていっそすがすがしかったです。
あまりにきれいにだまされたんで、悔しくてあらさがししたくもなりましたけど。うん、でもこれは作者に完敗だなぁ。
勝ったことなんてないんですけどね☆
道尾さんは最初の作品の読後感があまりにアレだったので、既刊を全部読んでるわけじゃあないんですけど、やっぱりおもしろいのでこれから過去作品にもあたってみたいと思います。