「辛い飴」 田中啓文
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内容説明
名古屋のライヴハウスに現れたという伝説のブルースマンにまつわる謎、“密室”から忽然と消失したグランドピアノの行方…。表題作など全7編を収録。ライヴ感溢れる「日常の謎」的ジャズミステリシリーズ第2弾。
2年前に読んだ「落下する緑」の続編です。今回は味つながりの短編集。でも味って色よりも種類少ないよね…と思っていたら、作者もあとがきで、その少なさに困ったって言ってました。最後の「淡白な毒」なんて味じゃないもんね。いやぁそうといえばそうだけど…微妙?
今回も全編通してジャズに対する愛があふれまくってます。
○○の楽器がああしてこうして、そのメロディーがいつしかジャズファンでない人の心も揺さぶり歓声を呼ぶ…てなシーンがいくつかあるんですけど、正直その盛り上がりがまるっきり想像できなかったので、ポカーンとなってました。ていうかそのあたり読み飛ばしてるし。いけませんね…最近読書に対する真摯な姿勢が失われてきている。気のせいじゃなく!
謎自体は結構おもしろいです。田中さんらしいというか、ちょっと「それはどうよ?」と苦笑いしそうなものもあったりしますが、こういうしゃれはそうきらいではないので。「甘い土」かな……? !!!
と、ここまで書いたところで。すみません、ワタクシ、何をどうしたものか、表題作の「辛い飴」だけ読んでないことが判明いたしました。あわわわ…返す前に気付いてよかった~~。
とりあえず現時点で好きなのは、というか印象に残ったのは「甘い土」ということで。それを「辛い飴」が上回るようだったら、またこの下にあとで書き足します。
前にも書いたと思いますが、ジャズ好きな人の感想を聞いてみたい作品です。