「詩羽のいる街」 山本弘

詩羽のいる街詩羽のいる街
山本 弘

角川グループパブリッシング 2008-09-25
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内容説明
マンガ家目指して持ち込みを繰り返すものの、いっこうにモノにならない僕。ある日僕の前に、詩羽と名乗る少女が現れた。彼女は行く先々で、街の人同士を結び付けていく…。『野性時代』連載を単行本化。

や~これ、よかったです!本当に。ほとんどジャケ借りだったんですがあたりでした。

内容説明にあるのが第一章の内容です。
マンガ道に行き詰まりを感じて呆然と公園に座ってた僕の前に現れた詩羽。一日デートすることになった詩羽と僕だったが、なんと詩羽は「一銭も使わないで楽しめる」と言う。半信半疑でついていく僕は、いつしか彼女の‘わらしべ’に深く魅了されてゆく……てな感じでしょうか。うう、うまく言えないのがもどかしい。

詩羽がするのは「触媒」の役割。だれかとだれかを結びつけて、いい効果をあげるけど、本人自身は変わらない。親切を武器に、というか天職として、おかねを持たずに生活する(できている)詩羽。親切なんていうとすごく感情的なものな感じしますけど、詩羽がやってることはとても論理的で、ああなるほどそういう……とだれもが納得できちゃうものなんですね。そこがすごいです。

彼女は親切でもって、街の人々をしあわせにしていきます。その対象は善人だけでなく、時には悪人であることも(第3章参照)。まあ悪人の場合は簡単にはしあわせにしないんですけどね。それでも悪人を懲らしめるってだけでは、人に親切にするっていう自分のモットーが崩れるから、と、冷静にクレバーに対応する詩羽はすてきでした。

詩羽がもう本当にかっこよくて、こんな風になれたら…と思ってやみませんでしたよ。無理なんですけど。これほど賢くないし、度胸すわってないし、いかんせん親切じゃないので。
いやでも本当に憧れます。親切でメシが食えて、しかも人に喜んでもらえるなんて最高じゃん?あまり人に喜ばれない仕事をしてると余計にそう感じます……

中でいろいろ興味深い本やラノベが紹介されてて、何それ何の話?読みたい!!と思っていたそれらも、巻末にちゃんと参考文献としてあげられているのも心憎い演出(演出?)でございました。いたれりつくせり。

最近読んだ中では一番心動かされたお話です。買っちゃうなこれは。
山本作品読んだことない人にもおすすめです!!

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