「絲的サバイバル」 絲山秋子
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内容説明
思わず自分から「1月1回1人キャンプ」と言い出してしまった作家は、七輪とクーラーボックスを持って外へ出た。野外で過ごす作家の発見を綴ったエッセイ集。『小説現代』連載をまとめて単行本化。
絲山さんは小説もいいけど、エッセイもいいですよね。
特にこういう「なんかを実際やってみました」系ではかなりのおもしろ破壊力を感じます。
今回は一人でいろんなとこでキャンプしてみた、その顛末が描かれてます。
いろんなとこっていっても、今住んでる群馬近辺が多いのもご愛敬。持ち出しでやってるって書いてあったし、群馬って全然行ったことないんで逆に新鮮に読めました。
近場に一人キャンプしに行ったら、思い切り不審がられた話だとか、ステファニー(だっけ、もう返しちゃったから確認できないけど)への書簡風に書かれた一編だとか、かなり笑えました。
絲山さんはそううつ病だとのことですが、読んでるとなんとなく、ほんとになんとなーくですが「ああこれは躁のとき書いたかな」とかわかるような気がしてみたり。つうか鬱のときなんてキャンプなんざ冗談じゃなくしんどいのに、しんどいなりにギリギリまでやってのけたりする絲山さんにプロ根性を感じたりもしました。
鬱なときもそうでないときも、基本インドア派でキャンプする気なんざはなからないわたしでもかなり楽しめた一冊でした。さくさく読めたのも高評価。
ひとつ「あれ?」って思ったのは、三崎で一緒にバーベキューした宇宙人さん(仮名)。
あれってもしかしていしいし○じさんですか?(←無意味な伏字)
いやほんとになんとなくなんで、間違ってる可能性大なんですが。三崎在住者なんてたくさんいるだろし。
三崎イコールいしいさんってつなげるわたしが安易なだけっつう声が聞こえる…。
誰か「あたし(オレ)もそう思った!!」って人います?