「コトリトマラズ」 栗田有起

コトリトマラズコトリトマラズ

集英社 2010-03-05
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内容説明
勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、ふたりの関係は変化する。そんな華が思い起こすのは「母が死体にキスをした」遠い日の記憶だった…。揺れる心を細やかに描く恋愛小説。『青春と読書』連載を書籍化。

どうもこんにちは。
調子に乗って両親のカードまで駆使して、図書館で45冊も本を予約したら首が回らなくなったわたしです。あげく自分でも買ってるし。…早く読みたいと思って買ったのに、いまやもう図書館でフツーに借りられるようになってる様子を見ると目から何かがこぼれてくるよ?

さて雑談はこのくらいにして。
この作品。前回の「蝶々喃々」に引き続き、アレについての話です。
個人的にどーしてもそういう関係が好きになれないので、読む前は「栗田さんは好きだけど、どうかなー」と思っていたのですが。…杞憂でしたね。よいお話でした。よい、っていうと語弊があるかなあ。心に沁みるっつうか。

自分とこの会社の社長(既婚)と恋愛してて、本当に気が合って大切な人で、一緒にいて楽しくて。ってな感じで満足してた主人公…だけどその奥さんが入院して、その原因がもしかしたら、今まで考えてなかったけど自分にあるのかもしれない…とそう思いはじめたことで、こころと彼との関係に揺らぎが生じてくるってなお話です。

どっかで誰か他の方も書いてましたが、自分に酔うことなくあくまで冷静に、まあ泣くことはあるけど取り乱したりはせず、状況と、自分の気持ちに向き合う主人公がよかったです。こういう話で初めて共感できたというか。

あとところどころで顔を出す、主人公の母親のインパクトがすごかった…登場ページはそんなに多くないのに、すごい存在感だ。そしてこの人が出てくるとなんかしら笑えるのもよかった。基本全体を通して静かに暗いトーンなのに、そこだけ少し色がつくような感じでした。

淡々と、淡々と読んでたんですが、最後の最後。このタイトルの意味をあらわすだろう箇所のくだりで思わず泣きそうになりました。しかも一度泣き始めたら止まらないくらいの勢いで。ここはね、キますよ。全員じゃないかもしれないけど、わたし以外にも泣く人いると思う。


うーん、おすすめカテゴリに入れるかどうしようか…
読後感でいうと確実に入れてよいレベルなんだけど、誰にでもすすめられるかと言われるとよくわからんというか…まあこのカテゴリ分けも適当といやー適当だからなあ。あとでも追加できるし。
とりあえず今のところ外しておきますが、☆でいうと4つくらいの価値(最高5つ)は確実にありますよー。



コトリトマラズ
集英社
栗田 有起

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自分に酔いしれること ...

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  • 「コトリトマラズ」栗田有起

    Excerpt: コトリトマラズクチコミを見る 栗田さんの作品はここのところ不思議だったりシュールだったりというイメージなのですが、これはひたすらに細やかな恋愛小説でした。 不倫の恋が描かれている作品なのですが.. Weblog: 本のある生活 racked: 2010-05-08 10:54