「ジョーカー・ゲーム」 柳広司

ジョーカー・ゲームジョーカー・ゲーム

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内容(「BOOK」データベースより)
結城中佐の発案で陸軍内に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「スパイとは“見えない存在”であること」「殺人及び自死は最悪の選択肢」。これが、結城が訓練生に叩き込んだ戒律だった。軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く「魔王」―結城中佐は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を挙げ、陸軍内の敵をも出し抜いてゆく。東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる最高にスタイリッシュなスパイ・ミステリー。

こんばんは。明朝一番の飛行機に乗る予定があるのにまだ起きてるわたしです。
早く寝ようと思うものの、これは書いて寝ないと明日になったらもう感想書けない気がしたので…(主に気力方面の問題で)。


超・いまさらですが読みました。しかも図書館返却期限ギリギリ。
な・ん・で今まで読んでなかったんだーー!!!という気持ちでいっぱいですよ?確かに人気あったから借りにくかったけれど、でも。そりゃ本屋大賞でもいいとこいくよな。とってもおもしろかったです。

「窓際のトットちゃん」で黒柳さんが、好きな男の子に「スパイは綺麗じゃないとなれないんだよ」って言われるシーンがあって、なぜかそれ強烈に覚えてるんですが(あんまりな言い草だったからか?)、この話でも言われてましたね。女はスパイに向かないって。感情的なのがよくないって。美人じゃないからダメなんだなと思ってたところを、さらにご丁寧に上からたたきつぶされた感じです。……や、今さらスパイになろうとか思ってませんけども。おばちゃまは○○スパイとかああいうのあるじゃないですか(←二次元かぶれ)。

しかーし。
スパイって、「なりたい」とかそういうものじゃないんですね。「なれる」か「なれない」か。その僅少な、能力的に「なれる」ひとのなかでも心情的に「なれる」「なれない」があって……と考えると、本当に適性があるひとって一体……と果てしない気持ちになります。そしてわたしは、どちらの意味でも適性がないです。明らかに。
読み始めた当初は、そんな自分がずいぶん残念なひとのように感じられたものでした。だってすごいんだもん、このD機関に入る人の能力。マジでそんなこと可能なんすか?!っていうイロイロを、鮮やかにしかも鼻歌うたいつつこなすんですよ。
信じるものは己の力のみ。
褒章を受けることもなく、失敗はすなわち国の危機に直結する、そんな仕事を他国でひっそりと何十年も続ける。愛するひとや家族を騙してさえも。それを支えるのは強烈な自負心である。って……なぁ。うん、できない!できないよ!!
「己の力のみを信じる」あたりまでは単純にすごいなと思えたんですが。「何ものにもとらわれない。弱点をつくらない」ってとこで、限界を感じましたね。もうそれ捨てたら何のために生きてんのかわからないもの。
だから最後の話「XX」が一番共感できました。
スパイはすごいけど、憧れるけど、そうでなくたってダメじゃないというか……完璧なスパイになった時点でもう、人間外のなにかになってるんだなと。
人間外には憧れますが(なぜか)、こういうのにはなりたくない。そういう生き方は生き方でアリなんだと。

スタイリッシュでかっこいいスパイを描いた物語ですが、最終章で人間らしさをだしてるところがなんというか「うまいなぁ」と思いました。

続編出てるんですよね。
そして実はもう手にはしてるんですよね。…返却期限今日だったけどね。
明朝6時には返さねばなりませんが(返却ポストに)、今晩中に読めるか~~!?早く寝たほうがいいんだろうか。うーんうーん。

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